ランナーの障害の特徴と故障対策

ランナーの障害の特徴と故障対策

マラソンブームに乗じて、ランニングを開始される方も多いと思いますが、陸上経験も事前のトレーニングもなく、いきなり走り始めても故障に苦しむことになりかねません。ランナーによくある障害の特徴と対策を記しておきます。

ランニング障害事典」に拠れば、市民ランナーで最も多い障害はひざ関節で44.6%を占めています。以下順に、足関節(足首)29.1%、腰19.3%、ふくらはぎ19.0%、アキレス腱16.6%となっています。

膝の故障の予防には大腿四頭筋、足首の故障の予防にはアキレス腱を含む下腿三頭筋、腰の故障の予防には腹筋の鍛錬が必要となります。故障の原因としては、ランニングの走行距離、スピード、体重、路面の性状、シューズ、筋肉の柔軟性と筋力、足の形状、ランニングフォーム等に依存します。障害の内容は多岐にわたるので、個々の事例に関しては、上記の「ランニング障害事典」等に当たるか、整形外科医に相談してみる必要があります。

練習内容に関しては、ランニングの習慣がない方の場合は、まずはウォーキングから開始して、最初は休養日を設けて徐々に距離を伸ばしていき、ランニングの段階になっても最初は1日10キロ、週3日までとして、そこから漸増式に(10~15%くらい)量を増やしていくことがベターでしょう。

故障対策として最も重要なのは練習前後の十分なストレッチとアップ・ダウンジョグです。

もしもポイント練習(例えばその日のテーマとなるような本格的な練習、インターバルや持続走など)を実施する予定があるなら、身体を温めるためのアップジョグを15分から20分程度実施し、WS(流し、気持ちの良いくらいのピッチで100m前後の距離を走る)を数本入れて心臓に刺激を入れておくことが大切です。練習前後の綿密なストレッチも欠かせません。トレーニングの最後には15分から20分程度のダウンジョグを実施し、心拍数を徐々に落としていく必要があります。

量的にも質的にも特に負荷のかかった練習後には、疲労した筋肉を氷等で冷やすことが大切です。故障・外傷した際の応急処置の基本はRICE (Rest, Icing, Compression, Elevation)(安静・冷却・圧迫・挙上)とされています。

挫創・肉ばなれ・損傷・骨折・脱臼・打撲・断裂など症状は様々ですが、基本的な方針としては、受傷後できるだけ早くに、細かく砕いた氷をビニール袋に入れてそれを受傷部位に当てて、約20分間冷却後にテープ或いは弾性包帯で圧迫を加え、安静を保ちながら必要に応じて下肢を挙上します。帰宅後は、凍傷予防のため冷却20分と圧迫1-2時間の繰り返しが基本となります。この操作を、腫脹が最も強くなる受傷後48時間継続することが望ましく、72時間以上必要な場合もあります。ただ疼痛・腫脹がなかなか軽減しない場合には整形外科的な診察が必要とされるでしょう。

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